議会改革白書
議会改革白書2016年版 議会基本条例10年
編著 廣瀬克哉・自治体議会改革フォーラム
生活社 2016年10月23日発行 本体3,500円 A4判 224ページ

議会改革白書2016年版
議会基本条例10年

議会基本条例で進んだ改革、これからの課題

議会基本条例10年をふりかえる/実践者からの寄稿・メッセージ
議会改革の今を読み解く(附属機関と自治組織権/議会報告会見聞録/人口ビジョンと基本構想)
全国自治体議会運営実態調査(2016) 議会基本条例条文分析と傾向 ほか



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はじめに

 10年ひと昔と言われる。
 10年前の議会改革と言えば、議員定数の削減、議員報酬の削減、さらに、昨今でも話題が尽きず、世間的には問題視されている政務活動費の削減だろう。
 その状況にあって、10年前に初の議会基本条例が制定され、この10年で700を超える自治体議会で制定されるほどの広がりを見せている。その結果、10年前には、立法権、二元代表制、議会報告会、反問権、対話など多くの人が聞いたこともない用語が今や制定していない議会でも通用するほどの普通の用語となり、定数などの削減が議会改革ではなく、政策づくりや条例づくり、自治体の意思決定のプロセスを明らかにし、住民が納得できるようにしていくこと。住民と対話することこそが議会改革であることが知られ、この10年で広がりを見せている。
 この状況へ重要な役割を果たしたのが議会基本条例であることは言うまでもない。昨年の議会改革白書の「はじめに」では、『なぜ制定しないのかについて説明が求められるようになっていくかもしれない』と書いたほどだ。
 しかし、この10年で、ここまで来たのか、と考えるか、10年でここまでなのかと考えるかは、視点によって異なるだろう。これまでの議会改革白書を振り返ると、次のステージやステップを登らなければならないと考え、その方向性を示唆し続けてきた。しかしながら、現在の自治体議会はどうであろうか。
 今回の議会改革白書は、議会基本条例の10年、議会改革の10年に焦点をあて編集している。この10年を振り返り再確認することで、これから目指すべきものが見えてくると考えたからだ。
 皆さんの自治体議会の現況、そして、これからを考えるために本書がお役にたてれば幸いです。次の10年に向けて。

 2016年秋

目 次
第1章 議会基本条例10年をふりかえる 
議会基本条例で進んだ改革、これからの課題
自治体議会改革フォーラム呼びかけ人代表 廣瀬 克哉

協働型議会と議会基本条例
山梨学院大学大学院研究科長・法学部教授 江藤 俊昭

自治を肥やす「住民との対話」─次の10年へ持続性課題に
西日本新聞報道センター 前田 隆夫

改革の本史を紡ごう
河北新報社報道部次長 矢野 奨

「時代を読む力」と議会の「本気度」
月刊「ガバナンス」編集長 千葉 茂明

合併と議会基本条例の10年
地方自治総合研究所 堀内 匠

人口減少と都市縮小を考える7つのポイント
首都大学東京 饗庭 伸

自治体議会改革の出発点としての市民自治体
早稲田大学社会科学総合学術院教授 坪郷 實

栗山町議会の10年を聞く
  現役議員と施行時の橋場元議長、中尾元事務局長にインタビュー

三重県議会基本条例の10年
  現在も続く改革のポイントを三谷元議長にインタビュー
第2章 議会基本条例10年─寄稿・メッセージ 
福島県会津若松市議会
議長選から始まった議会改革
会津若松市議会議長 目黒 章三郎

埼玉県所沢市議会
議会基本条例誕生から10年 市議会への熱伝導
所沢市議会前議長 桑畠 健也

神奈川県葉山町議会
合意形成に力を尽くした議会基本条例の制定
葉山町議会議長 近藤 昇一

東京都多摩市議会
「議会報告会」と「決算と予算の連動」の取り組み
多摩市議会議長 萩原 重治

三重県鳥羽市議会
議会基本条例で劇的に変化した議会運営
鳥羽市議会議長 浜口 一利

三重県四日市市議会
議員間討議を中心に改革を推進
四日市市議会議長 川村 幸康

岐阜県可児市議会
改革の成果は高校生の主権者教育へ
可児市議会議員 川上 文浩(前議長)

福岡県古賀市議会
21年間に及ぶ議会改革
古賀市議会議員 奴間 健司(前議長)

東京都東村山市議会
市民に開かれた議会へ
東村山市議会議長 肥沼 茂男

滋賀県大津市議会
大津市議会のキセキとビジョン
大津市議会局 議会総務課長 清水 克士

長崎県小値賀町議会
能動的な町議会への改革
小値賀町議会議長 立石 隆教

メッセージ
元栗山町議会事務局長 中尾 修
元三重県議会事務局 高沖 秀宣
元福岡市議会事務局 吉村 慎一
元会津若松市議会事務局 井島 慎一
鳥羽市議会事務局 北村 純一
前芽室町議会事務局長 西科 純
大津市議会局 議会総務課長 清水 克士
議会基本条例を考える会代表 伊田 昭三
政治・知りたい、確かめ隊代表 森野 やよい
ローカル・マニフェスト推進ネットワーク九州代表 神吉 信之
NPO法人YouthCreate代表理事 原田 謙介
情報公開クリアリングハウス理事長 三木 由希子
早稲田大学マニフェスト研究所 中村 健
前流山市議会議員 松野 豊
流山市民・行政コミュニケーションアドバイザー・ファシリテーションコーディネイター 梅谷 秀治
NPO法人日本ファシリテーション協会フェロー 加留部 貴行

第3章 議会改革の今を読み解く 
地方議会の附属機関と自治組織権
法政大学法学部教授 西田 幸介

議会報告会見聞録1
「議会報告会」にみる成果と課題
─東京都東村山市議会報告会の取り組み
法政大学兼任講師 岡﨑 加奈子

議会報告会見聞録2
議論の「機会」と「争点」のデザインを考える
─岐阜県御嵩町議会の「住民懇談会」にみる「問いのたてかた」
龍谷大学政策学部教授 土山 希美枝

議会報告会見聞録3
深化する「議会への住民参加」
─兵庫県三田市議会の議会改革のプロセス
長野県短期大学助教 野口 暢子

条文分析 2015年制定の議会基本条例に見る議会改革の動向
首都大学東京/市民と議員の条例づくり交流会議運営委員 長野 基
 2015年制定の議会基本条例に見る議会改革の動向比較表
 2015年制定の議会基本条例に見る提示指定「政策情報」項目
 2015年制定の議会基本条例に見る「議決事件の追加」項目

人口ビジョンの策定と総合計画基本構想の見直し
─自治体計画体系における計画間の人口調整と議会の役割
市民と議員の条例づくり交流会議運営委員 田中 富雄

第4章 全国自治体議会の運営に関する実態調査2016 調査結果報告 
全国自治体議会の運営に関する実態調査2016 調査結果報告
全国自治体議会の運営に関する実態調査2016 調査結果概要
全国自治体議会の運営に関する実態調査2016 集計表
全国自治体議会の運営に関する実態調査2016 回答自治体一覧表

資料編  
議会基本条例条文集(2015年中に制定された条例より抜粋)